相場を操る手立ても能力もない凡人とは異なり、「相場の神様」とか「投資の神様」と称する人々には、市場への影響力があります。
ですが、影響力が無くっても、神様達の発言を評価する自由は、我々にも与えられています。
「あの神様、馬鹿じゃん」って言っても、一向に構わない訳です、事実であれば。
「金融の番人」と言えばグリーンスパン前FRB議長を思い出しますが、ポールソン財務長官も同席した講演で、「不動産不況は峠を越えた」旨の発言をしました。
財務長官もその席で前FRB議長の発言に賛意を示し、別の「相場の神様」ジョー・ソロス氏はブルームバーグの取材に対し、同様の見解を表明しています。
「こいつら、神様なのに纏めて馬鹿じゃん」、偽らざる見解です。
ポールソン財務長官は例のゴールドマン・サックス出身、財務長官就任以降の2年間で、中国の交渉相手である呉儀のおばちゃん(前副首相)と何十回も会っています。
こうなると、ポールソン氏は米国を代表していると言うよりも、ゴールドマン・サックスの権益の代理人です。
そのゴールドマン・サックス、世界の相場を操ろうと必死ですが、地合いが急変しましたから、無理な相談でしょう。
要は、金融の番人も相場の神様も、頼まれて発言しているのです。
提灯を点けるしか能のない日本の株式評論家(或いは経済評論家)と五十歩百歩です。
東京市場の次回の底値については、株式のメルマガで説明していますし、危機感漂う韓国金融界については、フィナンシャルタイムスの記事を使って英語メルマガで紹介していますが、いずれにせよ、神様が何と言おうと、割高な相場は割高です。
神様との違いはない、その位の鼻息で釣り合いが取れているのではないか、そう考えるこの頃です。
日経ヴェリタスについては、次回に回しますが、鍵は「新聞とインターネットの融合」です。
(了)