日経によると昨日(2月24日)、日銀が「新型オペ」なるものを実施、入札金額が8,000億円に対し応札率は7倍以上と好評だった模様です。
この「新型オペ」、年利0.1%(=日銀政策金利)で3ヶ月貸してやると言う太っ腹な催しで、通常のオペ(公開市場操作)は翌日物ですから、返済期限に雲泥の差があります。
最近、短期国債の入札が不調に終わる場合が多いのに対し、今回の3ヶ月物に金融機関が飛びついたのは、「今時年利0.1%で3ヶ月も貸してくれるお人好しはいない」からで、金融機関同士の実効レートはこれを遥かに上回っていることを物語っています。
つまり年利0.1%なら運用益を出せる、でも短期国債には関心が無いと言うことは、「運用益(実効レート)-0.1%>短期国債利回り」と言う計算になります。
ですからこの資金は昨日の兜町に流れ込みませんでしたから、昨日の日経平均は下げて終わり、今日も円高を嫌気してとの理由で続落、明日辺りに本来の株価維持を目的としたオペが出るのではと考えています。
先に言っておきますが、「当たるも八卦、当たらぬも八卦」。
最近、個人的に注視しているのが東芝です。
メーカーを評価する場合、売れ筋商品が(出来れば複数)あるかどうかで判断していますが、この企業においては原発とNAND型フラッシュメモリ、前者の原発プラントは門外漢なので見解を保留させて頂きますが、後者については市場シェアの推移が公開されています。
これによると2008年通期(売上高ベース)は、
サムスン電子:42.1%
東芝:29.4%
ハイニックス12.3%
2009年1月~9月も
サムスン電子:41%
東芝:32.3%
ハイニックス:9.5%
それが同年Q3に限っては、
サムスン電子:39.3%
東芝:34.6%
ハイニックス:10.0%
東芝の追い上げが顕著です。
東芝の様な綜合重電の場合、取扱商品が多いので幾ら売れ筋と言っても単品で評価すべきではないかと思いますが(しかも原発プラントのことを知る必要があります)、「売り」の評価はおかしいと考えられます。
本日(2月25日)のレポートから。
国内大手D証券、
東芝プラントシステム(1983)「新規3」
原発に追い風が吹いていないと言うのなら、それは根本的認識が誤っています。
(了)