株式に縁がない人なら、これからの連休を堪能して構わないと思いますが、投資家にとって市場流動性がゼロ(=換金出来ない)休場日ほど罪深い物はないのは、都度本誌で申し上げている通りです。
特に来週(5月3日~)、3営業日も市場が開かないのは痛いです。
本格化する企業決算発表もさることながら、豚インフルエンザを織り込んでいる市場が、世界を見回しても何処にも存在せず、加えて連休明けの途端に全米雇用統計の発表(5月8日)があるのですから、今月30日と31日の、市場における資金の流れは予め推測するに越したことはありません。
更に円高傾向にあることも絶対に忘れてはならない要因で、「決算(及び今期業績見通し)発表」、「疫病」、「円高」の状況下で株価が持ち直すと考える方がどうかしています。
足下の景気が少し上向いているのは事実で、それは居酒屋や立ち飲み処での、男同士の「仕事談義」に少し耳を傾けていれば分かることです。
対して、日本のGDP(国内総生産)の約六割を占める個人消費は冷え切っていて、野菜を筆頭に値崩れが始まっているのも、これもスーパー・マーケットや(家電)量販店に立寄れば、証券会社のレポートなんぞ読まなくとも誰でも理解出来ます。
「当人が抱いた印象は万人の印象」
「その印象とずれが生じる新聞記事、証券会社レポートは、そちらの方が間違っているか、取材不足か何らかの作為がある」
「他人の見解は、たとえ社会的地位が高かろうと、著名人であろうと鵜呑みにしない。少考して納得が行かなければ、勇気を以って間違っていると結論付けること」
これだけのことを意識するだけでも、運用成績の向上に繋がるのではないでしょうか。
昨日(4月28日)のレーティングから。
まさか住友の手に落ちるとは思わなかった、誠心誠意個人投資家を騙すぞ証券、
カゴメ(2811) 「3L継続」(目標株価800円→1,200円)
ケチャップの消費量を増やす予定はありませんし、野菜飲料系は値上げが主婦に敬遠されたうえ、消費者の財布の紐が締められた場合、確実に「削減対象」になるのは、お父さんの小遣いとこの種の「効果はあるけど食費としては値段が嵩む」物だと思います。
(了)