この出来高をみて「危ない」と思わなければなりません。
つい先日まで、最高で28億株に達していたのが、今やそのおよそ半分です。
要は証券会社が相場を盛り上げて売り抜けたと言うことです、個人投資家を相手に。
と言って、国内外の証券会社自己売買部門も損を出しています。
特に売買占有率の60%前後を外人勢が占めているのですから、彼らがこの下落局面で百戦百勝かと言えば、嘘でしょう。
ですからここまでの一時的反騰相場は、内外の証券会社による「暗黙の盛り上げ相場」です、それこそ「間違いない」。
年末、即ち2008年10-12月期末を控え、証券業界に身を置く者なら誰でも、「このままでは仕上がり数字が悪すぎる」と考えるでしょう。
次に、読者各位が兜町の人間だとお考え下さい。
自分と同程度の役職の同業他社の人物を(外資も含めて)全て知るのに、どれ位の時間がかかりますか。
証券業界なんて狭い世界です、とすれば業界全体がツーカーの関係になるのにさほど時間がかからない、と言うか常にツーカーの関係にあると考えるのが妥当です。
つまり年末年始の「持ち上げ相場」は、証券会社自己売買部門が少しでも損切り額を減らすための巧妙な演出、「素人筋」への損の付け替えだった訳です。
素人でも以下の様な筋書きは描けます。
1)年末対策としてその少し前から相場を底上げする。(ここで物を言うのが「業界内の暗黙の了解)
2)相場を盛り上げながら現物を損切りしつつ、予め仕込んでおいた信用買い先物を売り捌く。
3)売り抜けた所で現物相場から手を引き、今度は先物、オプションを問わず「信用売り、ヘッジ売り、空売り」を仕込む。
総合すると、「玄人筋」はこの先下がると読んでいることになります。
私見を申さば、失礼ながら「わしゃ知らん」。
本日(1月19日)のレーティングから。
胡散臭い外資系三羽烏の一角、D証券、
三菱UFJ FG(8306) 「Hold継続」(目標株価940円→525円)
別にどんなレポート出そうがご勝手ですが、この銘柄、ここまで何ヶ月、500円台を彷徨っているかご存知ですか。
別の胡散臭い外資系三羽烏、CとSとFとB証券、
田辺三菱製薬(4508) 「Neutral→OP(OUTPERFORM)格上げ」(同1,400円→1,600円)
それこそ業績回復の「特効薬」、ありましたっけ、この製薬会社。
(了)