日米英欧+スイスの各中央銀行が年末越えのドル供給で合意しました。
それを受けて世界の株価は反発、日経平均も前週末を上回って引けました。
ですがこれで一件落着、めでたしめでたしかと言えば、とんでもない話で、効果は早々に薄れます。
簡単に言えば「悪貨は良貨を駆逐する」、グレシャムの法則でしたっけ、この場合は良貨がドルで悪貨はユーロ、放出したドルは市場に出回りません。
ですから株高は一時的、今買うのは危険極まりありません。
今回の決定で霞んでしまいましたが、ムーディーズが仏系金融機関二行の格付けを引き下げていますし、その前後に発表された全米経済統計は、雇用関係、インフレいずれも悪い数字が出てきています。
中央銀行の一件や、イタリアが中国に国債購入を打診したとの憶測、それにユーロ加盟各国の全金融機関を対象に無制限融資を実施すると明言したECBの言動のお蔭で、国際金融市場の地合いは良化していますが、長続きしないでしょう。
昔懐かしき言葉ですが、欧州版「花見酒経済」は終焉の時を迎えつつあります。
それから聊か旧聞に属しますが、ソフトバンクがシティバンク向け債務を、米国ヤフーの持ち株ほぼ全てを差し出す形で完済、「物納」は余り感心出来る企業行動ではありません。
本日(9月16日)のレポートから。
「日興」なのに流れ流れて住友の置屋に、SとMとBとCと「日航」証券、
大日本印刷(7912)「1継続」(目標株価1,200円→1,100円)
ハイテク半導体及び電子部品市況の悪化はそんな生易しいものではありません。
(了)
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(以上小誌文責)